大分県内の感染者は減少傾向が続く中、新学期が始まったこともあるのか、10歳未満の子どもの感染が目立つようになっています。こうした中9月、子どものワクチン接種が「努力義務」となり、医療現場でも積極的な接種を呼びかけています。

大分市のたまい小児科です。9日午前中の診療時間、待合室はがらんとしています。代わりに医師や看護師が駐車場に出て、次から次へと訪れる発熱者に対応しています。

(たまい小児科・玉井友治院長)「(感染者は)増えてはいないけど、明らかに減っているとは言いづらい。ずっと気の張った状況は3か月以上」

感染の主流となっているオミクロン株は、子どもが感染すると従来株より重い症状となる傾向がみられ、油断できないといいます。

(玉井友治院長)「オミクロン株になってからはこどもの罹患数も増えているし、症状も強くなっているという印象です。脳炎・脳症という症例もずいぶん報告が増えていますし、小児が軽症とたかをくくってはいられないのかなという気もします」

重症化予防の切り札とされるのがワクチン接種。大分市内の感染状況の悪化に伴い、たまい小児科でも接種をする子どもたちが増えてきたといいます。

(接種した子ども)「少しチクっとしたくらいで全然痛くなかたです」

(保護者)「安心を考え、(感染しても)軽く済むのかなと思って打つことにした」

5歳から11歳の子どものワクチン接種について、厚生労働省9月6日、予防接種法上の「努力義務」に変更。小児にも有効性が認められたとしています。

(玉井友治院長)「打っていてもかかる人もいるが、圧倒的に僕らが診る患者は打っていない方で、打っていない子はきついのが長く続いたり、後遺症の比率も違うという話もあるようなので、僕ら小児科医としてはできればコロナのワクチンは打っていただきたい」