音楽の“心地よさ”が麹にも伝わる

2年前まで県立高校の音楽教諭だった坂井さん、エネルギッシュな指導で生徒からも厚く信頼されていました。
しかし、婦人科系の病で9時間にわたる手術を経験したのがきっかけで、早期退職を決意しました。

坂井さん:
「目の前にいる子どもたちの存在があったのですごく悩みましたけど。私の根底にあるのが”命を大事にしてほしい”当たり前のことなんですけど、当たり前のことを伝えていきたいなって」

『命を大事に』その思いから坂井さんが第二の人生に選んだのが体に良いとされる麹づくりの道でした。

坂井さん:
「“蒸し方”で全然変わってくるので、蒸しすぎてお米が柔らかくなりすぎて、べちゃべちゃになったりしたのもあったので、これが一番重要かなと」

米や麦などに麹菌を繁殖させることでできる“麹”。

坂井さん:
「1グラム単位で量らないといけないので、今回1.5キロのお米に対して7.4グラム」

“麹菌”が酵素を出し、固まることで“麹”になります。
美味しい麹に育てる工夫は…

(かく拌作業中、室内にクラシック音楽が流れる)

坂井さん:
「ブラームスで行きますね、今日は。音楽を学んできたものの周波数とかあるので。自分が心地いいと麹たちにも波動が伝わるのかなと思ってですね」

80度から40度まで一気に冷やした後、湯たんぽを使って3日間寝かせ、時々混ぜるなど手間暇かけて育てます。

坂井さん:
「”頑張ってね”とか言いながら。ここでよく飲み会とか、前の職場の先生たちとするんですけど ”あ~変わったね”と驚かれますけど。
でも根底にある“子どもたちの未来のために(育てる)”という気持ちは全然変わらないのでブレないものではあるので、ただ対象が麹だったりとか音楽で違うだけで」