割れた皿はすべて焼き直し!次の60年へつなげる

朝日が当たる『望徳(ぼうとく)の壁』にはガラスが多用されています。今井さんに倣い、長崎市内の酒屋を巡り、不要になった瓶を集めました。
遊工房 モザイク造形作家 宮川雄介さん:
「こっち(長崎)は焼酎が多い…みんな(瓶が)茶色い。笑
青いのないですか?って」


60年の風格を損ねない程度に色を足すプロの技。
割れた皿はすべて焼き直しです。
厚塗りのモルタルで貼り付ける「団子貼り工法」で織部焼の花も蘇りました。

タイル職人 瀧山一弘さん:
「タイルとかモザイクを好きな皆さんにとっても、別の意味で聖地になってるんです。修復工事に携われたことに感謝しています」


当時ガウディ協会から贈られた陶片です。
敬虔な信者だった今井さんの妻の形見も磨き上げ次の60年へ──
小さな作家たちと作り上げた『望徳(ぼうとく)の壁』

「こんにちはー」
色も柄も分からなくなってしまったピースの制作は小さな作家たちに依頼しました。

「取れないようにつけるからね」
地元、西坂小学校の子どもたちです。星の瞬きをあらわすお皿になります。

西坂小学校 児童:「太陽と月」

西坂小学校 児童:「きれいで平和なお花をイメージして描きました」
遊工房 宮川雄介さん:
(児童に向けて)「素晴らしいねー」
遊工房 宮川雄介さん:「人も時間もどんどん使い捨てられていくような現代日本じゃないですか。大切にすることを伝えられたらなというものあるし、今井さんも望んでいたことだと思う」