足利尊氏は “ないない尽くし” の人物

直木賞を受賞した『極楽征夷大将軍』(文藝春秋)は、室町幕府を開いた足利尊氏が主人公の小説です。
垣根涼介さん:「尊氏ってどんな印象ですか?」
早田記者:「戦に強い、みたいな…」

垣根涼介さん:
「そんな感じですよね。調べてると、尊氏って人間ってかなり変で。
だらしないし、努力もしないし、勉強もできないしって “ないない尽くしの人間”なんですよ。ただ人望だけはあるって感じなんですよ、不思議な人望が。
そういう感じだったんで書きたいかなと思いましたね。笑って読んでもらえればいいです。
ただ、読み終わった後に、そうは言っても『人って不思議だよな』とか色々考えることあるじゃないですか、感慨にふけることが。そういう感慨をちょっとでも持ってもらえたらいいかな」