“2つの政策転換” が波紋 『新文化施設』先送りに憤りの声も…
鈴木市長が見直しを表明したのは旧長崎市公会堂に代わる『新たな文化施設』と松山陸上競技場など「平和公園スポーツ施設の再配置」です。
予算計上が見送られた新たな文化施設については関係者から憤りの声が聞かれました。


市役所跡地に検討されていた新たな文化施設については文化団体のトップなどが委員となり、3年近くの間、これまで10回にわたって施設機能や構成などについて議論。
今年4月に基本計画が策定されたばかりでした。

長崎市文化振興審議会 川下 祐司 委員 長崎市演劇協会会長:
「今から議論をもう一回しましょうと言われると、それがまた先延ばし、先延ばしになっていく。
それが文化団体としてはもどかしいと思うんですよ。めちゃくちゃ本末転倒ですよね、なんか」


最大69億円をかけて建設が検討されている施設は、全体の延べ床面積最大7,800平方メートルにおよそ1,000席のホール、リハーサル室機能と小劇場機能を併せ持つ部屋などが配置される予定で、完成後に老朽化した市民会館文化ホールが廃止となる方針も固まっていました。

新たな文化施設を長崎駅周辺と浜町をつなぐ市役所跡地に置くべきか──
鈴木市長は会見で「町づくり全体を見て整理したい」と述べました。
これに対し川下 祐司 さんは──

街づくりだからこそ『文化施設』が必要だと思うんですけど、他に何か”こういうのが要るんだよ”っていうのがあれば、言ってもらったほうが良いんですけど、”他に何かあるのではないか”といまさら言われても。
市長と議論したいなというのが正直な意見ですよね『何考えているんでしょうか?』っていう…。

新たな施設は今年度中に設計に着手する予定でしたが、予算計上が今回、見送られたことにより旧公会堂に代わる施設を待ちわびていた市民にとっては不満を感じる政策転換となりそうです。