カプセルの中に おもちゃなどが入っていて、何が出てくるかが分からない『カプセルトイ』
かつては“子どもたちが楽しむもの”というイメージがありましたが、今では“大人たちもはまる”ものも多くあります。カプセルトイは全国的に人気が高まっていて、市場規模は昨年度450億円にまで伸びています。
小さなカプセルに込められた企業戦略や人気の秘密とは──

ハンドルを回す瞬間のドキドキ──
出てきたカプセルを開ける瞬間のワクワク──
シリーズものを集めるのも、楽しみの一つです。
■ “専門店”が増え、時代に合わせてマシンも進化

今年8月、長崎市にカプセルトイの専門店がオープンしました。
1回200円~500円で遊べるカプセルトイマシン300台が並びます。

カップル:「何が出るかわかんないところが面白いと思いますね」
偶然の出会いを楽しむ人もいれば…

(エリマキトカゲが吸血鬼になったフィギュアが出てきて)
カップル:「これっすね。ハロウィンだからいいんじゃね?意外と良くない?」
「うん、かわいい」

お目当てと出会える瞬間を楽しみにする人も…

母親:「多分5千円・6千円使って…。結局(推しキャラが)出なくて。あと1個入れたら出るんじゃないかっていう希望を捨てきれずに…」
早田 紀子アナウンサー「出た時は?」
母親:「大喜びだよねワーッ!ってなるよね」

モーリーファンタジー チトセピア店
空閑 智穂 ストアマネージャー:
「土日はファミリーの方が多いんですけど、やはり夕方になると中高生の方だったり、昼間はシニアの方だったり、幅広い年代の方にご来店頂いています」

『月刊トイジャーナル(2021年12月号)』によると、カプセルトイは外国人観光客の間で人気となった5年ほど前から“専門店”の数が増加。

コロナ禍になっても手軽さゆえに支持され、コロナの影響で増えた『商業施設の空きスペース』などに進出し、拡大しているそうです。
時代に合わせてマシンも進化しています。

早田アナ:
「小銭がなくてもキャッシュレスで、さらに回さなくても出てくるようになっています」

抗菌加工のタッチパネルで商品を選び、コード決済か、電子マネーで支払えば、カプセルが出てきます。


早田アナ:「中から、ほら…ぷにぷに~納豆が出てきましたよ」
■ 便箋 2千個販売!オリジナル商品の販売を伸ばした企業も

長崎市の文具店、石丸文行堂では、長崎らしい柄で人気の『一筆箋シリーズ』を4分の1サイズにして、1個300円のカプセルトイとして販売したところ──



20種類ある“柄の豊富さ”が、カプセルトイのわくわく感を高めてくれました。

石丸文行堂 日高 亜紀さん:
「“どれが出るかわからない状態”で販売したら、さらにお客様にお楽しみいただけるんじゃないかっていうことで。お陰様で好評いただいてまして、発売してから2千個ほど売れています」


同じものが出る確率も低く、どれも可愛らしい!

『一点物』のカプセルトイも登場しています。

長崎市中通り商店街に、今年6月オープンした『てんまん香粧薬房』です。
店内には医薬品や化粧品と並んで、長崎ゆかりの作家が手がけたお土産コーナーもあります。

その一つが、1回 1,000円のカプセルトイ。


中身は陶芸家とガラス工芸作家の姉妹がそれぞれ作っている『長崎ならではのアイテム』です。

てんまん香粧薬房 大嶋 太郎 代表取締役:
「1個 1個が手作業で 作家さんが作られる物で、1つずつやっぱり表情が違う。どのアイテムが当たったとしても喜んで頂けるものになれば嬉しいなと思います」


手作りの温もりが詰まったカプセルトイです。