医療搬送中のヘリが海に転覆し、医師と患者ら3人が命を落とした長崎県壱岐沖の事故。離島に暮らす人々の命を支える「医療搬送用ヘリ」は今後どうなるのか? そして事故はなぜ起きたのか?県がドクターヘリの運航を止めるなか、かつて現場でフライトドクターとして空を飛び続けた医師に、事故の受け止め、そして“空の医療”の未来について聞きました。

驚きと、深い悲しみ

今月6日、長崎県壱岐沖で医療用ヘリコプターが海に転覆。乗っていた患者と付き添いの息子、さらに医師のあわせて3人が死亡しました。

県は事故を受けて、事故機と同型のドクターヘリ1機の運航を休止しています。

この事故について、千葉県で6年間フライトドクターを務めた長崎大学病院の太田黒崇伸医師は、仲間と患者の死という重い現実に、苦しい胸の内をこう語りました。

太田黒崇伸医師:
「全国的に見ればドクターヘリはかなり多くの件数出動している。その中で今まで大きな人身事故は起きていなかったー。驚く同時に非常に残念だ」