”終活年賀状”が売れている

長崎市にある老舗文具店、石丸文行堂。毎年この時期には様々な年賀状用の商品が並びますが、近年は市場縮小の影響を大きく受けています。

石丸文行堂本店 平口淳子副店長:
「手書きを楽しんでもらうために色んなアイテムを揃えていますので、やはり年賀状離れというのはすごく痛いです」

厳しい年賀状事情の中、長崎らしさがあふれるオリジナルデザインの年賀状が例年通り人気だということです。一方で、皮肉にも年賀状じまいにすることを伝える商品もよく売れているといいます。

石丸文行堂本店 平口淳子副店長:
「”終活年賀状”となっております。『本年を持ちまして年賀状を失礼させていただきます』という文言が書かれております。年賀状じまいシールというものも発売されておりまして、問合せはすごくあります。確かに年賀状じまいはここ数年進んでいますが、手書きの良さをもっと知っていただきたいなと思っております」

【住】手紙というものをあまり書かないデジタル時代だからこそ、年賀状の存在は貴重な感じがしますし、悩ましいですね。
【平】これまでの「はがきの年賀状」というスタイルからメールやSNSなどへの置き換わりが進んでいますが、それが「新年の挨拶」という習慣の衰退を意味しているわけではありません。1年に一度、近況を報告し合う貴重な機会だと思います。

どのような形であっても、新年も大切な人とのつながりを継続できるように、心のこもったコミュニケーションは続けていきたいと感じました。

日本郵便によると年賀状の引受開始は12月15日からで、それより前に投函すると、一般の郵便物と同様の扱いになるのでご注意くださいとのことです。また、12月25日の最終収集時間までにポストに投函すれば、元日に確実に届くということです。