海外からも予約が入る「体験」も
また、使い心地を高めるため、柄のカーブにもこだわっています。蚊焼庖丁の良さを肌で感じてもらおうと桑原社長は、1年半前から長男の拡大さんとともに庖丁作り体験を始めました。鉄と鋼でできた材料で柄をつける部分を作ります。

「桑原鍛冶工房」四代目桑原拡大さん:
「楽しみながらするっていうのが一番」
11工程ある庖丁作りのうち3工程を任されている拡大さん。SNSを駆使して、体験の面白さや蚊焼庖丁の魅力を発信しています。理学療法士として働く一方で、父の病気を機に、鍛冶職人の道を歩み始めました。

「桑原鍛冶工房」四代目桑原拡大さん:
「最初は父の手伝いをできればなっていう感覚で入ったんですけど、徐々に自分自身もどっぷりはまっていって、何でここまでって思うくらい突き詰めてやっているので、そこを僕も見習わなきゃなって。尊敬をしています」
「桑原鍛冶工房」三代目桑原和久社長:
「助かっています。自分がやってきたことはこれしかないって。右手が悪くなっても、左手が使えるやろって」
親子で教える庖丁作り体験は、国内だけでなく海外からも予約が入るほど人気を集めています。
「難しいですね。本当に。こういう体験ができるのってなかなかないなと思って。世界に一本のマイ庖丁っていうことで」