あの日から79年 10歳だった少年が伝えたいこと

三瀬さんは2014年に、世界各地で被爆体験を語るピースボートに参加しました。その際、被爆の実相があまりにも知られていないことに驚き、体験を継承する大切さを感じ、語り部としての活動を始めました。去年は7700人に自身の体験を伝えました。

この日は、長崎市の中学校で、全校生徒およそ100人に向けて話しました。

三瀬さん「小学校の5年生でね『明日の朝は生きてるだろうか?』『明日の朝まで命があるだろうか?』と考えるぐらい日本はアメリカに追い詰められてきたんです。79年前に今イスラエルとかパレスチナあるいはウクライナの子ども達が体験したことを、私たちは体験させられたんです」

中学校生徒「これから戦争を無くすために僕たちにしていってほしいことはありますか?」
三瀬さん「はい。争いごとというのは自分の欲ばっかりで争ってるでしょ。あれが全部戦争のもとですからね。だから皆さんたちもねコミュニケーションを大事にしてください。やっぱりねコミュニケーションですよ」

中学生「まず普段の生活から周りの人に優しくしたりとか言葉使いに気を付けたりして、また戦争が起こらないようにしていこうと思いました」

三瀬さん「《平和》は人類共通の世界遺産ですよ。私が体験した戦争と原爆を通じて《平和のありがたさ》、《命の尊さ》、戦争すれば《一番迷惑するのは子供たち》。このことを被爆者として戦争体験者として僕は話をしていこうと思っておりますけどね」

生き残った者として、世界各地で戦争が起きている今だからこそ伝えたい思いを三瀬清一朗さんは、8月9日被爆者代表として訴えます。