短絡的な動機…ネットで探した空き物件
犯行に至る前、男は2023年8月ごろから長崎市内の一軒家で単身で生活を始めた。しかし、夏の暑さや冬の寒さが厳しく、引っ越しを考えるようになったという。
物件の契約解除を申し入れたが、入居して1年経過していないことから「違約金」が必要であることが分かる。
男は違約金を払いたくなかったため、契約解除をあきらめた。
それでも引っ越したいと考えた男は、2024年2月ごろからインターネットで空き家を探すようになった。そして「駅近」で電気自動車の充電施設も備えている大村市内の「木造スレート葺き2階建て一軒家(床面積合計99平方メートル)」の空き物件を発見。男はこの物件を気に入り、無断で住むことを決めた。

3月28日、男は車に《寝具》や《表札》を積み込み、狙い定めた空き物件に向かった。同時にカギを取り扱う業者に「カギが開かない」と連絡、勝手口ドアのカギを交換してもらった。この際、無断で住むことがバレないように、不動産業者が取り付けていた【売り物件】の看板を外したうえ、自分の苗字の表札をかける用意周到さをみせている。
自分の鍵で家に出入りできるようになった男は、生活環境を整える手続きを進めていく。