さらに拡大する?《円安値上げ》

帝国データバンクによる食品の値上げに関する調査では、今年10月までに値上げが予定されている品目のうち、およそ3割が円安を値上げ要因としているんです。
これは、1年前と比べるとおよそ3倍に拡大しています。この《円安値上げ》は今年の後半にかけてさらに拡大する可能性が指摘されています。

【住】輸入食材に頼る飲食店にとってはコスト増は大打撃ですよね。
【平】幅広い種類の原材料費が上昇し、輸送費や光熱費にも円安は影響するため、飲食業界は特に店舗運営に関するあらゆるコストが上昇している状況です。
その中でも特に打撃を受けていると言われるのがラーメン店です。

東京商工リサーチの調べでは、昨年度に倒産したラーメン店は、前年の2.7倍に増加し、過去最多だった2013年度と比べても1.5倍になっています。
ラーメンの材料となる小麦や肉、油などは輸入しているものが多く、スープも長時間炊くので光熱費はかなりの額です。長崎のラーメン店を取材しました。

長崎市を中心に4店舗を構える「麺也オールウェイズ」円安の影響を聞くと──

麺也オールウェイズ本店 濱和樹店長:
「ラーメンにおいて重要な小麦だったり油だったり、そういうのも高騰でラーメン業界においても本当に厳しいものなのかなと思っております」

希少品種の小麦を使った自家製麺。

豚骨を18時間以上強火で炊くスープ。そして肩ロースをじっくり煮込み作られるチャーシューなどがこの店の特徴です。仕入れ値は去年の同じ時期と比べて《5パーセントほど》上がっていると言います。