高騰が続くコメ価格についてです。
全国のコメの平均価格は今月に入って過去最高を更新しました。
宮崎県内の消費者とスーパーの声、そして、専門家に今後の見通しを聞きました。

(田尻怜也記者)
「延岡市のスーパーに来ています。こちらのコメ売り場、県産ヒノヒカリが4520円で売られていますが、全体的に高値が続いているということです」

延岡市にあるスーパー「サンフレッシュむしか」。
県内のコメを中心におよそ10種類を取り扱っていますが、去年秋ごろから仕入れ価格が上昇し今も高値が続いています。

(買い物客)
「高いよね。前は2000円くらいであったから。3000円くらいだったら」
「高すぎますね。コメ農家に直接交渉して買うようにした。コメは食べるので、もうちょっと安くで買えればと思う」

現在のコメ価格についてスーパー側も「高すぎる」として適正な価格になることを望んでいます。

(サンフレッシュむしか 沢部誠一社長)
「以前ほど下がらなくても、2000円後半から3000円ぐらいにかけてすると、一番価値観も合って、みんなが良いような気がするけど、それになってほしい」

今月3日から9日までの全国のスーパーの平均価格は、5キロで4316円と過去最高値を更新。

この要因について、宮崎大学の山本直之教授は、「集荷競争が一因」と指摘します。

(宮崎大学農学部 山本直之教授)
「今、コメを扱っている商社は、2025年産の新米をあらかじめ高くで集荷しているケースが多い。高い値段で購入・集荷したコメを安く売ることはなかなか難しい状況にあるのかなと考えている」

政府は21日にも閣議決定する総合経済対策で「おこめ券」を含む食料品の価格高騰対策を、原則、すべての自治体に実施させる方向で検討してます。

(宮崎大学農学部 山本直之教授)
「一定の補償を生産者にしていくことも検討材料としては重要。(消費者に対しては)一番米価の高騰の影響を受けている学校給食や、子ども食堂とか、ひとり親家庭を中心にしっかり支援していくことが重要」

そして、気になるのが今後の価格についてですが、山本教授は、「民間の在庫量が増えているため価格は徐々に下がっていく。年明けには4000円前後、来年5月から7月あたりには3500円程度まで下がる予想」としています。