甲子園では熱い戦いが続いていますが、宮崎県内はすべての学校で新体制となり、19日は最初の公式戦となる新人戦が開幕しました。

今大会で、全国に先駆けて導入されたのが、いま、議論されている7イニング制、つまり、7回で試合終了となります。
実際に試合を行った選手たちや関係者の反応を取材しました。

19日、開幕した高校野球の県新人大会。1試合目は佐土原と宮崎西が対戦し、7イニング、およそ1時間50分で試合は終わりました。

県内3地区で開かれる今年の新人戦で初導入された7イニング制。
県高野連によりますと、公式戦での7イニング制は全国でも初めてだということです。

7イニング制の導入を巡っては、部員数の減少や選手への負担軽減の観点から、今年1月、日本高野連が検討会議を発足し、議論が進められています。

(宮崎県高野連調査研究委員会 山本和雄委員長)
「非常に重要なターニングポイントにきている。まずは経験しないと架空の理論になってしまうので、まず、身をもって経験することによって、説得力のある具体的な意見が言えるようにしようという取り組み」

実際に7イニングの試合を経験した選手たちは。

(宮崎西 上田吏矩主将・2年)
「高校では初めてで、短いと思った」


(佐土原 櫻田陸斗主将・2年)
「あまり疲れない。もう1試合いけそう」
(佐土原・先発投手 秋鷹空雅選手・2年)
「自分の良さを出していきたいので、9回の方が良い」

一方、保護者や監督は。

(宮崎西の保護者)
「(9回まで)見たかった。本音を言うと、見たかった」
(佐土原の保護者)「うちの子は抑え投手で出ることが多いので、前回(7イニングで行った試合)は出られないまま終わってしまい、悔しいので9回がいいなと思う」


(宮崎西 横上聖司監督)
「人数が少ないので、ピッチャーの起用というところでは、多少、負担は軽減されていると思う」


(佐土原 冨永圭太監督)
「終盤で試合が動くことが多い。それがなくなると捉えるのか、それとも、それが6回、7回にやってくるのか、実際にやってみることで、色々見えてくると思う」


100年以上続く「9イニングの高校野球」は今後どうなるのか?
県高野連は大会後に各校からの意見を集約し、日本高野連に伝える方針です。


秋の宮崎県大会は従来通りの9イニング制で行う一方、今年の滋賀国スポでは7イニング制が導入され、今後の議論に生かしていくことになっています。