新燃岳では過去にも度々噴火が発生しています。
新燃岳では2011年、そして、2018年にマグマ噴火が発生。宮崎県高原町では多くの町民が避難生活を送るなど住民生活にも大きな影響が出ました。
2011年1月、新燃岳ではおよそ300年ぶりにマグマ噴火が発生。爆発的噴火も起こり、広範囲で火山灰が飛散しました。
(中木場章吾記者)
「都城市夏尾町の道路です。噴石によりスリップしたのでしょうか、ご覧のように軽自動車が横転しています」
(清藤太輔記者)
「宮崎市の中心部でも新燃岳の火山灰が降っています」
高原町では住民が避難生活を余儀なくされたほか、畑やビニールハウスが灰に埋もれるなど、農作物にも甚大な被害が出ました。
そして6年後の2017年、再び噴火。
(JNN取材団によるヘリコプターから空撮)
「激しく、うすいグレーの噴煙が立ちのぼっています。火口から東側、宮崎県側にその噴煙が流れています」
翌年の2018年3月には、およそ7年ぶりに爆発的噴火が起こり、その後、溶岩流も初めて観測されました。
(松本真典記者)
「さきほど新燃岳では、爆発的噴火が観測されました。こちらでは、ゴーッという噴火の音が鳴り響き、黒い噴煙も確認することができます」
そして、今年。
(ヘリコプターから)
「新燃岳上空です。火口から白い噴煙があがっています」
3月、山体の膨張を示す地殻変動が見られたほか、火山性微動を観測。
気象台は、気象台の噴火警戒レベルを火口周辺規制の「2」から入山規制の「3」に引き上げましたが、先月27日、火山活動が低下傾向にあるとして、噴火警戒レベルを「2」に引き下げました。(※23日午後6時現在。気象台は、噴火警戒レベルを23日午後6時半に「3」に引き上げ)
九州大学地震火山観測研究センター 松島 健 教授は、過去のマグマ噴火の前には水蒸気噴火が繰り返し起きていたとして次のように話します。
(九州大学地震火山観測研究センター 松島 健 教授)
「可能性としてはマグマ噴火になる可能性は十分にありますし、2018年の時の3月の新燃岳のマグマ噴火、溶岩噴火のあとに硫黄山も活動が活発になったということもありますので、そういうことも視野に入れて、今後の調査・研究を続けていくことも必要なのかなと思います」
※MRTテレビ「Check!」6月23日(月)放送分から