けがをしながら逃げ回る 目に見えたのがガジュマルの木
「沖縄戦の縮図」と言われる凄惨な戦いが行われた沖縄本島北部の伊江島。
1945年4月16日、アメリカ軍が上陸しました。
島の住民たちも戦闘に動員され、6日間の地上戦で住民のほぼ半数にあたる1500人と、日本軍の兵士2000人が犠牲になりました。

山口さんは当時35歳。
日本軍の兵士として島に駐留していましたが、部隊は壊滅。
けがをしながら、沖縄県出身の佐次田秀順さんらとともに逃げ回っていました。
(山口さんの次男 輝人さん)
「壕の中は米兵の遺体。それを見ると壕の中は危険と思い、山口と佐次田さんは壕から出ることに決めた。外に出ると目に見えたのが、ガジュマルの木。山口と佐次田さんは、別々の木に登ることに決めた」

