JR九州は、3月のダイヤ改正に合わせ、宮崎県内全ての普通列車でワンマン運転とする方針です。
JR九州によりますと、県内では、現在、車掌業務を行っている在来線は、延岡-宮崎空港間や高鍋-西都城間など上下あわせて7本あります。
通勤や通学で乗客の多い朝と夕方の時間帯に乗車していますが、3月15日のダイヤ改正後は、列車に乗車するのが運転士のみとなります。
こうした中、22日は、ワンマン運転の列車が走行中に巨大地震が発生したことを想定した避難誘導訓練が行われました。
22日の訓練は、ワンマン運転の普通列車が高鍋-川南間の海沿いを走行中、巨大地震が発生して大津波警報が発表されたとの想定で行われました。
訓練では、大津波警報の発表を受け運転士が列車を緊急停止。
その後、乗客役として参加した沿線住民や高校生などおよそ250人を近くの避難高台まで誘導しました。
(廣末圭治記者)
「今、避難訓練が実施されています。運転士が大きな声で乗客を避難させています」
(運転士が避難呼びかけ)「急げ!高台に避難して!」
訓練では、およそ5分30秒で高台への避難が完了しました。
(参加した高校生)
「まずは慌てず、職員の指示をしっかり聞いて行動するべきだと思った」
(運転士 山本智之さん)
「津波は1分1秒を争うので、とにかく乗客に早く避難してもらうために「急げ」という声と、避難している最中にけがをしては意味がないので「足元に気をつけて」と声かけした」
(JR九州宮崎支社 吉村一喜支社長)
「今回のような訓練を繰り返すこと、それから車両に逃げ方を知らせるものを掲示したり、乗務員に対しても繰り返し(訓練を)やっていくしかないと思っている」
JR九州は、こうした訓練を通して災害時の迅速な対応につなげたいとしています。