皆さんは、車を運転していて最近、白と赤色の横断歩道を見かけた方も多いのではないでしょうか。
この横断歩道、実は2か月ほど前から登場していて、警察が、一部の横断歩道をこのような色合いに変えています。横断歩道のカラー化の理由、そしてその背景とは?
(渕 雅顕記者)
「一般的な横断歩道といえばはこのように白と黒色が特徴ですが、こちらの横断歩道では赤色に塗られています」
こちらは、宮崎県庁前にある横断歩道。
紅白に彩られ、何かおめでたいことがあったのかとも一瞬、思ってしまいますが、そうではありません。

県警察本部の担当者に話を聞くと・・・
(宮崎県警察本部交通部 田中智樹さん)
「カラー化して目立たせることによって、横断歩道とか予告マークの存在を再認識してもらうことが目的」
存在を目立たせるためにカラー化された横断歩道。
同じ場所の横断歩道で、これまでの状態と赤く塗られたあとを見比べると、この通り、強調されて見えます。


運転手の目線では・・・
(渕 雅顕記者)
「すごく目立って見やすいですね。歩行者がいないか、より警戒して運転するようになります」

横断歩道をより目立つようにした理由。
それは、歩行者が優先されるはずの横断歩道で事故が多く発生していることです。
県警察本部によりますと、県内では、去年、横断歩道をわたっていた歩行者がはねられる事故が94件発生。
そのうち、5件が死亡事故でした。

こうした現状に危機感を感じた県警は、県内の事故や利用者が特に多い27か所の横断歩道をモデル横断歩道に指定し、先月末までに、白色と赤色に舗装しました。
街の人の反応は・・・
(利用者)
「目立つので車の方もより注意して見てもらえるのでは。安全性は、少しあがるのかな」
「広がるといいと思う。ぜひ、広げていただきたい」

モデル横断歩道で、カラー化する前の車の一時停止率は56.9%。
警察は、カラー化したあとの一時停止率を11月までに再び調査し、効果を検証することにしています。

(宮崎県警察本部交通部 田中智樹さん)
「ドライバーの皆さんは、横断歩道が歩行者優先であるという認識をしっかり持っていただいて、横断し、または横断しようとする歩行者がいる場合は、確実に一時停止していただくようによろしくお願いいたします」

紅白の横断歩道が交通事故防止の一手となるか効果が注目されます。