皆さんは、中小企業の多くが黒字にもかかわらず「後継者不足」を理由に廃業していることをご存知でしょうか。

中小企業庁によると、2025年までに70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者はおよそ245万人となり、このうちおよそ半数の127万人が後継者が不在と言われています。


いま、そうした中小企業の「事業承継」が喫緊の課題となっていますが、宮崎市の企業が事業承継をマッチングさせるサービスを展開し、注目を集めています。
事業の内容、そして宮崎市出身の社長の思いを聞きました。

事業承継をマッチングさせるサービス「relay」


宮崎市の中心市街地にオフィスを構えるIT企業、「ライトライト」。
地元、宮崎市出身の齋藤隆太社長が、おととし1月に立ち上げました。

ライトライトが展開しているのが事業承継をマッチングさせるサービス「relay(リレイ)」です。


(ライトライト 齋藤隆太社長)
「後継者募集をしたい方に対して、どんな思いで今回ご決定なされたかとか、どんな方に来て欲しいかっていうのをお聞きします。われわれのこの『relay』のサービスに掲載をした上で、我々が積極的に広報を行う形です。」


ライトライトが手がける「relay」は、後継者を探している中小企業などと事業を引き継ぎたい買い手側をWEB上でマッチングさせるサービス。
企業などの情報は事業者の思いなども取材して記事化しています。


サービス開始2年で募集120件 マッチング成立20件


ライトライトを設立する以前は、地域に特化したクラウドファンディングサービス「FAAVO(ファーボ)」を立ち上げるなど地域の課題に目を向けてきた齋藤社長。

会社の名前「ライトライト」にも地域社会の道を正しく照らすという思いを込めていて、「relay」のサービスでは、後継者を探す事業者に掲載料などの費用が一切かからない仕組みにしています。


(ライトライト 齋藤隆太社長)
「小規模事業者の方々を支援するサービスってすごく少ない。なぜかというと、仲介する手間はあまり変わらないのに、手数料を支払える体力がある方々はすごく少なくて、そうなると、その仲介する人もだんだん限られてくるっていうような問題があって、新たなセーフティネットになるような、そんなサービスにしていきたいなというふうには思っている」

サービスを始めておよそ2年。

これまでに事業承継を募った件数はおよそ120件で、マッチングの成立は20件を超えました。