能登半島地震では陸路が寸断され、石川県内の港に食糧などの支援物資が運ばれました。
こうした中、海から支援物資などを輸送するための訓練が宮崎県内で初めて行われました。

日向市の細島港で行われた訓練には、県と日向市、それに宮崎港湾・空港整備事務所の職員あわせておよそ20人が参加しました。

(長友幸生記者)
「今、国交省の船から、水や食糧の支援物資が港へと運ばれています」

訓練は、大雨と地震で土砂崩れが発生し、主要な道路などが寸断されたと想定して、船で食糧や医療品の物資を運ぶ流れや船のタンクの水を市民の給水バックに入れる手順を確認しました。

(司会)
「タンク内の水は基地港である八代港から運んできたものとなりますが、今回はそのタンクからの給水となります」

県内ではこれまで、災害時、国交省が海上からの支援を行ったことはないものの、全国では、孤立した地域に支援物資を運ぶだけではなく被災者を輸送した事例もあるということです。

(宮崎港湾・空港整備事務所 吉田明俊さん)
「先日の能登半島の地震や熊本地震の時でも、(海上から)給水支援の活動を行いました。訓練を生かして、海上輸送の要請があった場合には、滞りなく支援ができるよう、準備をしておきたい」

県や宮崎港湾・空港整備事務所などでは、去年10月、宮崎地域「命のみなとネットワーク」を設立していて、毎年訓練を行うことで災害発生時の迅速な対応につなげていきたいとしています。