石川県珠洲市周辺で続く活発な地震活動をめぐり、31日から始まった日本地震学会で重点的な議論が行われました。

石川県珠洲市では2020年12月ごろから活発な地震活動が続いていて、2023年5月5日には最大震度6強を観測しました。横浜市で31日始まった日本地震学会では、一連の地震活動について特別セッションを設け、重点的に議論を交わしました。

この中で、5月5日のマグニチュード6.5の地震では、断層が深さ5キロから6キロ付近で最大80センチほどずれ動いたことなどが発表されました。

また建物の被害が大きかった珠洲市の正院地区では、通常の在来工法の木造住宅は全壊した建物の割合が高かった一方で、伝統的な工法の木造建築は比較的倒壊しにくいという研究結果も紹介されました。

複数の住宅が全壊した珠洲市正院地区=5月5日

研究者は、地震の回数はわずかに減少する傾向がみられるものの、地震活動は現在も活発な状態が続いているとして、引き続き大きな揺れへの注意を促しています。