金沢市の陶芸家で文化勲章を受章した大樋陶冶斎さんが10月17日、亡くなりました。陶冶斎さんの長男で十一代・大樋長左衛門さんは「立派な作家人生を送った」と振り返りました。
大樋陶冶斎さんは金沢発祥の大樋焼十代目として研さんを積み重ね、2011年に文化勲章を受章するなど国内を代表する陶芸家の地位を築き上げました。親族によりますと、陶冶斎さんは17日午前、脳出血のため金沢市の県立中央病院で亡くなったということです。95歳でした。
陶冶斎さんの長男で十一代・大樋長左衛門さんは19日夜、北陸放送の取材に応じ父との別れを振り返りました。
十一代・大樋長左衛門氏
「“120歳まで俺はやる”と言っていた。その人生は全うできなかったけど、立派な芸術家の作家人生を送ったなと褒めてやりたいと思った。見送るときに初めて言いました、父親に。頑張ったな、誇りに思うよと」
通夜と葬儀は近親者のみで執り行ったということです。
また馳知事は「『工芸王国石川』の大きな誇りであり、先生の偉大な功績に感謝申し上げるとともに心からご冥福をお祈りします」とコメントを寄せています。