24日、世界ジオパークに認定された石川県の「白山手取川」

認定にはいくつかのポイントがありますが、白山手取川が評価された点はどこにあるのか。その魅力を探ってきました。

霊峰白山を望む白山手取川ジオパーク。白山市内全域が範囲となり、高低差2700メートル、豊かな自然がジオパーク内を彩ります。

白山

白山手取川が評価されたのは自然の豊かさだけではありません。
ポイントとなったのは自然と人間の暮らしの共存。
街には、自然が生み出した地形とそれを活用してきた人間の暮らしが刻まれていました。
白山手取川ジオパークの公認観光ガイド 山口隆さんに案内してもらいました。

白山市白峰にできた河岸段丘 段丘面に集落ができた

兵藤アナ「歩いている場所は川だったということですが?」
山口さん「今見ると川は狭いが、昔はこの辺がずっと一面河原だった。川の力で大地を削っていった時にちょっと流れが変わって削り残しができた。それを河岸段丘という。段丘面、削り残した場所にこの集落がある。」
兵藤アナ「まさに自然と人間が共存してできた景色がこの白峰の街並みなんですね」

今では名産として知られる「とち餅」にも人間が生きるうえで継承してきた歴史が隠れています。山口さん「とちというのは縄文時代から食べ繋いできた。どうしてもききんの時に、ものが足りない時。トチをずっと乾かして蓄えておくと5年でも10年でももつ。大事なことはジオパークもそうだが、守ることで価値ができるものもある。守って正しく価値を学んでそれで経済を回す。このとち餅にしてもいろいろなことをして経済を回すとまた地域が持続的に発展する」

霊峰白山を望む豊かな緑と手取川の水の流れが生み出した地形。
そして、自然を守りながら暮らしを続けてきた人たち。
これらを共存させながら「ジオパーク」としての価値を守ってきた関係者らの努力を感じました。

白山手取川ジオパーク公認観光ガイド 山口隆さん

白山手取川ジオパーク公認観光ガイド 山口隆さん「これから大事なのは、若い人たち。小学生、中学生、私たちの次の時代を担う人たちにジオパークをきちんと学んでもらって、この白山市を含む地球全体が持続可能であるようなことになれば」