被災した住民の生活再建に向けた動きも徐々に出てきています。地震でもっとも被害の大きかった珠洲市正院町では、応急仮設住宅の建設に向けた工事が19日から始まりました。現場から中継です。

記者
珠洲市正院町からお伝えします。奥に見えるのが震度6強の地震で高齢女性が取り残された現場です。そこからおよそ200メートル行った先にあるのが、仮設住宅の建設地です。正院町正院地区では、3か所あわせて16戸の仮設住宅が整備されることになり、こちらの場所には6戸が建てられることになっています。県は、今回の地震で自宅が被災し、暮らすことができなくなった住民を対象に公営住宅13戸を確保していましたが、住民からはそれを上回る希望があったため、今回の仮設住宅の建設を決めました。対象となるのは全壊した住宅、それに加えて半壊、もしくは市が行った応急危険度判定で赤色の「危険」と判定され、住むことが難しいと住民が判断した場合も含まれます。18日、特に被害の大きかった正院町正院に住む方に、今後の生活について取材してきました。

新出定男さん(80)
「仮設住宅への入居は考えていますよ。そっちのほうが安心やからね」

柱が傾き、開かなくなってしまった扉。妻と2人で暮らすこちらの男性は、いま住んでいる家を取り壊すか、修復するかを決めかねています。

新出定男さん
「やっぱり田舎はいいんですよ、この町自体は好きなんです。妻は余震が怖いって。耐えうる家にしなきゃ住めないよって」

一方、震度6強が発生した当時、車中で一夜を過ごした濱塚喜久男さん(68)。現在は近くの正院公民館に身を寄せています。

濱塚喜久男さん(68)「市役所から何回も公営住宅が空いてると電話あったから行くことに。罹災証明がどうなってるかによってですね。保険入ってないですから…」

濱塚さんは市内の県営住宅に入居が決まり、ガスや電気を通す作業を行っていました。

濱塚喜久男さん
「元の生活になるにはもうちょっとかかるね…元の家をあのまま直して過ごしたいんですけどね」

キャスター
Q.公営住宅や仮設住宅で暮らすとなると課題は?

記者
「取材した濱塚さんは最上階の4階建ての部屋に住みます。県営住宅には階段しかないため、これから大きな家具を運ぶとなると高齢の方にとっては相当な負担となりそうです」

キャスター
Q.現状、市内にはどれほどの数の住まいが確保されたことになる?

記者
「現在は公営住宅と、19日に着工が始まった仮設住宅のあわせて29戸となっています。仮設住宅は40人ほどの入居者を見込んでいますが、馳知事は要望次第では増設も検討するとしています。震度6強の地震からきょうで2週間。『思い入れのある住まいをどうすべきか』住民たちは難しい判断を迫られることになりそうです」

今回の地震ではこれまでに建物への被害は少なくとも766棟にのぼり住宅の全壊は18棟、半壊は39棟と確認されています。