産科医の不足が深刻な石川県の奥能登地区に朗報です。
金沢大学では現在、産科医が1人しかいない輪島市立輪島病院に月6回、医師を派遣することにし、周産期医療の強化が図られることになりました。
馳知事
「ベストは常時複数配置。里帰り出産については、里帰りしたらすぐに助産師を派遣します。」

馳知事は14日の記者会見でこのように述べた上で、市立輪島病院の産科医が毎週水曜日の午後、珠洲市総合病院に診療で不在となる時間帯に、金沢大学が医師を派遣し、水曜日以外でも月2回、午後に金沢大学の医師が診療を行うことになりました。
現在、珠洲市、輪島市、能登町、穴水町の奥能登地区には、産科医が輪島病院に1人いるだけで、深刻な医師不足が問題となっていました。

2年前には産科医の誤診により新生児が亡くなる事故が発生し、医師不足が原因の一つに挙げられました。このため県では、金沢大学、金沢医科大学、県立中央病院などの医療機関と連携し、「赤ちゃん協議会」を発足させ、産科医不足の解消に向けて協議を重ねてきました。
産科医の派遣は4月から始め、これにより複数の医師が連携する体制となり、周産期医療の強化が図られることになります。また、新たな事業として、里帰り出産を希望する妊婦が自治体に登録すれば助産師を派遣しサポートするシステムも始めます。
馳知事は、「赤ちゃん協議会」は今後も継続させ、安心して出産ができる体制の構築を目指すとしています。