日本銀行金沢支店は北陸3県の景気について「持ち直している」として去年12月から3か月連続で判断を据え置きました。

日本銀行金沢支店がまとめた2月の金融経済月報では、全体判断を「持ち直している」として去年12月から3か月連続で判断を据え置きました。

個別の判断では、個人消費はホテルや旅館の宿泊者数がインバウンドの外国人客や全国旅行支援による観光客などでコロナ禍前に近い水準まで回復しつつあることに加え、乗用車販売も半導体不足に伴う納車遅れが改善しつつあることから「持ち直している」としました。

一方で住宅投資は、資材価格高騰の影響などで持家、貸家ともに新規の着工戸数が大幅に減少したことから、去年9月以来、5か月ぶりに「減少している」と判断を引き下げました。

吉濱久悦支店長は、個人消費の回復に伴い企業の人手不足感は強まっていて、労働需給の引き締まりは、賃上げ圧力となり、景気回復を後押しする側面がある一方で、企業が賃上げに応じられない場合は、他の地域との人材獲得競争が本格化することになるとしています。