能登半島地震で甚大な被害を受けた文化財の一つ、石川県輪島市町野町にある国重要文化財「上時国家住宅」。発災から2年、4月以降復旧に向けた動きが本格化します。

上時国家住宅は、高さ18メートルもの入母屋茅葺きの大きな屋根を誇り、国重要文化財指定時には「近世木造民家の一つの到達点」と評された建物です。二十一代目当主が28年をかけて建築したとされ、内部の手の込んだ作りが特徴でした。 しかし、2024年1月の地震で主屋は倒壊。さらに同年9月の豪雨でも被害を受けました。

復旧に関わる費用は30億円を超え、11年の工期がかかります。

上時国家・・・壇ノ浦の戦いの後、捕らえられ能登へ流された平家第一の実力者・平時忠の子である「時国」を祖とする。源氏の追及を逃れるため、姓を「時国(ときくに)」と改め、珠洲市と隣り合う現在の輪島市町野町へ居を移した。その後分家し、上時国家(輪島市町野町南時国)、下時国家(輪島市町野町西時国)に分かれた。上時国家は、「天領の大庄屋」として名字帯刀を許され、製塩業や海運業も手掛けていた。