「勉強しなければならない」から「勉強したい」へ 。AI翻訳があたりまえの時代 に、あえて英語を学び直す意味とは何でしょうか。

かつて英語を使った仕事に就きながらも、出産・育児で10年ほど英語から離れていた金沢市の女性sakoさん(41) 。そんな彼女が、大好きなアメリカのロックバンド"Vampire Weekend"という「推し」をきっかけに英語学習を再開 。わずか半年間でTOEIC L&Rテストで895点という高得点を獲得しました 。

sakoさんが実践した「推し活英語」 とは、どのようなものだったのでしょう。

10年のブランク。「推し」との再会が火をつけた
sakoさんは中学時代から英語が好きでしたが、高校では授業についていけず、英検2級に落ちた経験もありました 。大学の英文科に進学するも、真剣に英語と向き合ったのは社会人になってから 。TOEIC L&Rテストで740点を獲得し、教員や英文事務として働いていました 。

sakoさんが描いたバンドメンバーの顔を描いた旗

しかし、出産を機に退職 。育児の多忙さもあり、10年ほど英語から距離ができてしまい、培った英語力への自信も失っていました 。

転機は育児中のある日、昔熱中していたロックバンド"Vampire Weekend"の曲を聴いたことでした 。再び夢中になったsakoさん、特にメンバーのエズラ・クーニグさんの魅力に惹かれ、彼が出演するコンテンツを視聴し始めます 。

ですが、推しとなったエズラさんのラジオ番組“Time Crisis”を聴いても、ネイティブレベルの内容についていけず、5分も集中が続かない状態でした 。この時、「推しの言葉を理解し、リアルタイムで一緒に笑いたい」という強い思いが、sakoさんを再び英語学習へと突き動かしました 。

sakoさん 「最終的な目標はエズラのラジオが聞けるようになることなのでTOEICの勉強はその中の1つとして位置づけていました。ただ漫然と過ごすと勉強しないため、朝、子供たちを送り出した後に、必ずまず英語の勉強をする時間を取ろうと決めて実行しました。」