水を節約する新たな栽培方法を導入

しかし、災害のピンチをチャンスに変えようと、谷内前さんは、新たな技術を取り入れることにしました。

谷内前義昭さん「これが播種してから、一切水を充てていないところ」

菌をコーティングさせた種もみを直接田んぼにまくことで根の発達を促し、養分や水分の吸収効率が高まる栽培方法で水を節約することにもつながるといいます。

谷内前義昭さん「ここで上手くいったらあっちで7~8ヘクタール・水そのものがあたらない田んぼもありますので、そういう所で何とかこういう風なものを取り入れていけばそれなりの面積を確保できるかな?」

地震から2年目の秋。用水路の復旧が見通せないなか、谷内前さんは新しい技術で田んぼを守り続けています。

谷内前義昭さん「やはり節水型もそれなりに上手くいくなら、この地震をまたチャンスに変えて、耕作放棄地にならんように面積をそれなりに拡大して、やっぱり後退するよりも前向きの方が良いんじゃないかな」

受け継がれてきた能登の美しい田園風景をこれからも守り続けたい、そんな願いで谷内前さんはコメを作り続けています。