長い間謎に包まれていた恐竜を間近で見るチャンスです。日本初公開となるスピノサウルスの標本が、7月から福井県勝山市の恐竜博物館で展示されます。
記者リポート「全長14メートル、日本初公開のスピノサウルスの標本が今吊り上げられています」
ワニのような細長いアゴに…船の帆のように見える背中の大きな突起。

福井県立恐竜博物館に登場したのは、全長14メートル、日本初公開となるスピノサウルスの全身骨格標本です。

福井県立恐竜博物館・服部創紀研究員「なんといってもこの大きさ、獣脚類(じゅうきゃくるい)全体を見渡してもほかに類を見ない大きさ」
二足歩行を行う「獣脚類」の中では、最大級の肉食恐竜として知られるスピノサウルスはその生態は長い間謎に包まれていましたが、勝山市でも歯の化石が発掘されるなど、最近では各地で化石が見つかり研究が進んできました。
2020年の研究では、しっぽが上下に幅広い「ひれ」のような形状であることが分かり、水の中でも生活をしていた可能性が高いと判明しています。
福井県立恐竜博物館服部創紀研究員「今までの恐竜の展示にはない手法。見上げるのも珍しい。こういうふうに泳いでいたんだなと想像力を膨らませながら楽しんでほしい」
開館25周年を記念して、7月に始まる特別展の目玉の一つとして展示されるスピノサウルス標本。
特別展は7月11日から11月3日まで開催され、福井県で発見された4種の恐竜の化石が展示される予定です。