「2~3分で水が上がった」自宅の外へ逃げられず

家族とともに窓から川の様子を眺めていた中村さん。自宅が浸水する直前、午後11時前に撮影した写真には、道路が川の一部のように濁流と化した様子が記録されていました。

中村さんの家族が自宅から撮影した写真 すでに手前の道路部分も川の一部と化し、奥にとめてあった車は揺れ動いていた=中村さん提供

家の外は、玄関の戸の半分の高さまで水が迫っていました。家に水が流れ込むまでは、一瞬のできごとでした。

「どうしよう、どうしようという感じで、もう考えられなかった。スピードが速かったね。水が上がるまで2~3分だった。そうしたら畳は浮いてくるわ、かっちゃかちゃになってしまって、みんなで2階に上がろうって」

玄関に流れ込んだ水が床上に上がるまではわずか2~3分のできごとだったと話す中村さん=2024年7月8日、石川県津幡町中山

自宅の外へ逃げるすべがなかった中村さん一家。なぜ、避難は間に合わなかったのでしょうか。