能登半島地震の発生から6月1日で5か月です。全国から集まった災害医療チームJMATが、31日支援活動を終えました。

惨状を目の当たりにしながら活動にあたった医師たちは、今後、高齢者への継続的な生活支援が必要だと強調していました。

石川県医師会・安田健二会長「能登の過疎化は今回の地震でより状況が進んでいった。しかし、これからは元通りではなくReborn=再生を目指して復旧・復興への道を歩んでいく」

日本医師会に所属する医師や看護師、薬剤師などによる医療チーム「JMAT」は、能登半島地震の被災地には1月3日から派遣され、31日までに全国から1097チーム、のべ3583人が活動にあたりました。

現地では、医療機関の診療再開を支援したほか、2次避難所の旅館やホテルなど350か所を巡回しました。

石川県医師会・安田健二会長「(能登の高齢者施設が被災したから)入院患者の退院後の受け皿をそのまま病院が担っているという現状。今後、地域医療体制を県や自治体と整えていく必要がある」

被災地では、今もなお3000人余りが避難生活を余儀なくされています。県医師会の安田健二会長は、地震前にあった能登特有の「地域コミュニティの強さ」が、災害関連死の抑止へ今後より一層重要となってくると強調しました。

そのうえで、高齢者の不安やストレスなど、些細な悩みや違和感をつぶさに拾い続けることが必要と指摘しました。被災地では今後、自治体の職員や保健師らが見守り活動にあたり、県医師会は、医療体制が完全に戻るまで継続的な支援を行っていきます。