今回の能登半島地震では多くの店舗や事業所が被災し、事業継続をどうするのか、経営者が岐路に立たされています。「再建」か、それとも「廃業」か。葛藤を抱えながらも、営業再開に向け前を向く輪島市の老舗豆腐店を取材しました。

輪島市の山あいにある、町野町。先月1日の地震では、市街地や能登町へ続く道ががれきや土砂で塞がり、集落は一時孤立状態となりました。


「基礎の部分が壊れて扉が開かないんですけど…」

この町で60年以上続く、老舗の豆腐店「エステフーズ谷内」。工場の倒壊は免れたものの、豆腐を作るための機械のほとんどがなぎ倒されています。


谷内孝行さん
「地震で帰って来れず、その間中にあった物は痛んでしまった」「油が跳ねてベタベタだ…断水で洗えないからな」

3代目の谷内孝行さん。元日の地震当時は家族で金沢を訪れていて、自宅に戻って来られたのは発災から6日目のことでした。