オーバードーズから覚醒剤に…「健常者と一緒のペースで働くには…」

公判での母親(32)(大阪地裁・今年8月 絵・田子諭子)

さらに、母親の背景には深い薬物依存と搾取の闇があった。しかしそれも、最初から快楽を求めたものではなかった。発達障害の診断を受ける前、「健常者の方と一緒のペースで働くためには、それ(薬)がないとだめだった」と、市販の風邪薬の大量摂取(オーバードーズ)に依存してしまった過去を明かした。

その苦しい離脱症状から逃れるために、覚醒剤に手を出してしまうという負の連鎖に陥っていたのだ。

19歳の時には路上で声をかけられた男に無理やり覚醒剤を打たれ、レイプされたという壮絶な過去も明かしている。事件発覚前には自宅に勝手に住み着いた男から「お前は売られたんや」と言われ、覚醒剤専門の風俗で体を売らされていたと主張している。

周囲のペースに合わせようともがき、反社会的な人間から搾取され、行政の支援も届かない。母親は社会の底辺で、完全に孤立無援の状態だった。