「世界を変えるカカオ」でチョコレート業界に革命を   

春田社長のさらなる取り組み、「チョコレート革命」。2年前の2022年、別の企業の敷地内にあった小さな工場から、すでに大きな挑戦が始まっていた。

春田社長は、京都のクラフトチョコメーカーから、カカオを加工する特殊な機械を借り受け、新商品の開発をスタートさせた。

この機械、これまでカカオを加工するのに、8時間以上かかっていたところを、わずか1分ほどでペースト状にすることができるという、すぐれもの。

京都のクラフトチョコメーカーが開発した「カカオグラインダー」
わずか1分でペースト状に カカオ本来の香りを閉じ込める

この画期的な新技術によって、カカオ本来の豊かな香りを閉じ込めることができ、「チョコレート革命ともいえる全く新しいスイーツ=世界を変えるカカオ」を生み出すことができたと、春田社長は胸を張る。

■春田聖史社長
「市販のチョコレートは、香りや味が整えられているので取り扱いが簡単なのですが、私たちはカカオをフレッシュなまま加工することで、カカオそのものの味わいをチョコレートにしたいと思いました。カカオはフルーツ。本来、様々な香り成分を含んでいて、加熱などの加工工程で風味に大きな変化が起きます。その素材の個性を生かすことの難しさで試行錯誤し開発から2年かかりましたが、その個性を最大限生かせるスイーツに仕上がったと思います」

「世界を変えるカカオ」生チョコレート
「世界を変えるカカオ」濃厚カカオブリュレ

この「世界を変えるカカオ」は、2023年、にっぽんの宝物世界大会「日本と海外融合部門」で、開発段階でありながら、準グランプリを受賞。

審査員からは、「かつて経験したことのないチョコレートだ」「高度に革新的な体験だ」「驚くほどピュアな香り」などと絶賛され、春田社長は確かな手ごたえを感じていた。