高知県内中学球児の“春のセンバツ”=県中学校選抜野球大会が今度の土曜日=25日に開幕します。「からふる」では今週、大会に出場する注目校を地区ごとに紹介します。22日に紹介するのは高吾地区の連合チームです。少人数の部員だからこそみんなで力を合わせて決勝を目指します。

高吾地区の高岡、土佐南、伊野南、戸波、4つの中学校の連合チーム。去年8月に結成され、チームのメンバーは11人です。

注目は2年生の辻井芳騎(つじい・よしき)選手。 持ち味の速球や変化球を武器に重要な場面で落ち着いて三振を奪える、チームに欠かせない存在です。

2年生 辻井芳騎 選手

(高岡・土佐南・伊野南・戸波連合 辻井芳騎 選手)
「今年入ってまだ1点しか取られていないので今年に入ってからは、調子が上がってきました。」

そんな辻井選手ですが仲間たちの大きな助けも受けています。

(高岡・土佐南・伊野南・戸波連合 辻井芳騎 選手)
「僕は副キャプテンで指示とかあまり出せなくて周りの人たちからこんなことしいやみたいな声がけをしてくれるのでそこは助かります。自分たちのチームはそんなに守備が上手でないので打たせて取るより三振多めで無失点を目指して投げたいです」

チーム唯一の女子部員、2年生の渡邊日奈(わたなべ・ひな)選手は、ライトを守ります。自身の学校で、野球部員は一人だけ。それでも練習を重ね、連合チームとしての試合でも多くのヒットを打っています。

チーム唯一の女子部員 2年生 渡邊日奈 選手

(高岡・土佐南・伊野南・戸波連合 渡邊日奈 選手)
「兄も親戚もみんな野球をやっていて自分もやりたいなと思って始めました。自分の学校は(野球部員が)自分しかいないので顧問の先生と二人でキャッチボールしたりバッティングしたりしています」
「(Q連合チームについて)一人ではできない練習だったりみんなとコミュニケーションがたくさんとれるので週一回でも合同練習があるのはありがたいです」

実は渡邊選手、所属しているのは野球部だけではありません。

(高岡・土佐南・伊野南・戸波連合 渡邊日奈 選手)
「音楽部と野球部を掛け持ちしています。体力がつくことで肺活量も増えたりするので野球から音楽につながっていると思います」

音楽部と野球部を掛け持ちしています

この日行われた練習試合。先発は辻井選手。冷静な表情で次々と三振を奪い、相手打線を抑えます。

先発 辻井選手

さらに…

足でもチャンスを広げます。

渡邊選手も打席に立ち、レフト前へのヒットを打ちました。

渡邊選手

試合は、4対1で連合チームの勝利。11人という少人数のチームだからこそ、深まった絆で一戦一戦、戦い抜いていきます。

(高岡・土佐南・伊野南・戸波連合 上野貴裕 監督)
「週一回の4校集まった時の練習などをすごい大事に1分1秒を大事に一つの白球をみんなで声をかけて打ったり、守ったりというまとまったチームになってもらいたいです」

(高岡・土佐南・伊野南・戸波連合 酒井瑛士 主将)
「このチームのいいところは粘り強くて、いくらやられても声を出せるところです。次の大会の目標は決勝まで行って四国大会に行くことです」