優れたイタリア料理のシェフを選出するイベント「ITALIAN WEEK 100」で高知県土佐市のレストランの若手シェフが「ヤングシェフ賞」を受賞しました。23日、主催者がシェフのもとを訪れ、イタリア料理と高知の食材の可能性について語りました。

土佐市のリゾートホテルヴィラサントリーニにあるレストラン「logue」。シェフは高知市出身の33歳北村友和さんです。

ヴィラサントリーニレストラン logue 北村友和 シェフ

北村シェフは、イタリア料理の、日本での評価向上を狙いとする「ITALIAN WEEK 100」というイベントで、今年度、40歳以下で最も優秀なシェフに贈られる「ヤングシェフ賞」を受賞しました。

23日、イベントの主催者でジャーナリストの池田匡克ディレクターが北村シェフを訪れ、ホームページに掲載する授賞動画の撮影を行いました。

賞の評価基準は地元の食材を使って、「独自のイタリア料理」を作れているかや、イタリア料理に対する姿勢などです。

北村シェフは日頃から、生産者のもとに足を運んで自ら食材を探し、メニューを考案しています。そのこだわりと情熱が高く評価されたということです。

(ITALIAN WEEK 100 池田匡克 ディレクター)
「現在も色々な高知の生産者の方を実際に訪ねていって食材探しの旅していると聞きましたけど、そういった熱心さが何よりも特別優秀なシェフだと思いまして今回アワード表彰させていただきました。イタリア料理は極力調理時間は少なくしてシンプルに素材の持ち味を前面に出すという調理法ですけど北村シェフの料理というのは『高知テロワール』というか料理で高知の食材を表現している」

ITALIAN WEEK 100 池田匡克 ディレクター

北村シェフは高知市内の調理の専門学校を卒業後、二十歳でイタリア・フィレンツェへ。

およそ1年間の修業を経て、大好きだという高知に戻り、5年前、logueのシェフになりました。

(ヴィラサントリーニレストラン logue 北村友和 シェフ)
「(受賞して)報われた気持ちといいますか、イタリア料理やってきてよかったなと思います。(Q.高知の食材の魅力)豊富さ、豊かさですね。山、海、川があってそのどれもがやっぱり力強さを持ってるので高知の生産者、人の力強さが食材に豊富さとともに表れているのかなと思います」

この日作ったのは「フォンドゥータ」。35種類の県産野菜の上にイタリア北部で親しまれるチーズ「フォンティーナチーズ」のソースをたっぷりとかけた一品です。

フォンドゥータ

チーズソースの隠し味ははちきん地鶏の出汁と須崎市の白みそ。とことん高知の食材にこだわっています。

(池田ディレクター)
「野菜は極力味付けをしないで調理しているんでしょうから野菜の味がダイレクトに伝わってきますし、だからこそこういった濃厚なソースが合いますよね」
(北村シェフ)
「ちょうどいいあんばいだと思います」

県内の畑や港に足を運び、使用する食材の生産者と対話を重ねるのが、北村シェフ流。県内の生産者とそれを味わう人のかけ橋となるような「最高の一皿」を作り続けます。

(ヴィラサントリーニレストラン logue 北村友和 シェフ)
「高知の食材を使った僕の料理をひとりでも多くの方に食べていただくことをこれからも続けて行きたいと思ってます」