高知県は11日、県内で見つかった死んだ野鳥から「高病原性鳥インフルエンザウイルス」が検出されたと発表しました。高知県内では今シーズン初の、野鳥の鳥インフルエンザの確認事例です。
高知県によりますと、12月8日、高知市布師田で、死んだオナガガモ1羽が回収されました。その日のうちに行った高知県中央家畜保健衛生所での鳥インフルエンザ簡易検査では陰性でしたが、12月10日に国立環境研究所で遺伝子検査を行ったところ、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)が検出されたということです。
これを受け環境省は、野鳥の発見場所から半径10km以内を「野鳥監視重点区域」に指定しました。
野鳥が見つかった地点から半径3km以内には、100羽以上を飼養する養鶏場は無く、高知県内で100羽以上を飼養する51の養鶏場にも、これまでに異常は確認されていないということです。

高知県は、12月2日に鳥取県の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されたことを受け、9日までの間に、高知県内で100羽以上を飼養する51の養鶏場に消石灰を配布していて、19日までに散布を完了するよう指導しています。
今後も引き続き、県内全ての養鶏場に情報提供と注意喚起を行い、衛生管理の徹底を要請するほか、今回死んだ野鳥が見つかった場所から半径10km以内のエリアで監視を強化し、死んだ鳥などの早期発見に努め、野鳥のウイルス感染範囲の状況把握を進めるということです。
高知県は、11日午後4時から「危機管理連絡員会議」を開き、今後の詳しい対応を協議するとしています。
鳥インフルエンザウイルスは、野鳥観察などの通常の接し方では人には感染しないと考えられていて、高知県は「正しい情報に基づき冷静に対応してほしい」としています。










