糖尿病ではない夫にインスリンを投与したとして、傷害の罪に問われている女に対し、松山地裁は17日、懲役2年の実刑判決を言い渡しました。

判決などによりますと、住所不定の無職・田村一美被告59歳は、去年10月、寝たきり状態だった夫の真一さん当時57歳に自身が処方されているインスリンを投与し、低血糖による昏睡状態にさせたということです。

真一さんは昏睡状態からは回復しましたが、その後、別の病気で亡くなりました。

松山地裁で開かれた17日の判決公判で渡邉一昭裁判官は「病気でほとんど動けない被害者に対して、危険性の高い悪質な行為だ」などとして、懲役2年の実刑判決を言い渡しました。

求刑は懲役3年でした。犯行当時、被告はうつの症状で精神的に不安定だったことや罪を認め反省している、などとして、弁護側は執行猶予付きの判決を求めていましたが、控訴については未定としています。