岩手県釜石市の水産加工販売業・ヤマキイチ商店です。東日本大震災で津波により工場が被災しましたが、翌年には主力商品の県産殻付きホタテガイの販売を再開しました。

(ヤマキイチ商店 君ヶ洞剛一 専務)
「あの(震災)当時も復興というのは自分たちのためというよりは、お客さんにまた三陸のうまいを届けたいなっていうのが、一番のモチベーションでしたからね。そこを頭に浮かべながら、復興に向けてというか、再開に向けて頑張れたことは大きかったと思いますけどね」


 震災を乗り越えた先に待っていた、コロナ禍による飲食店からの需要の減少。それが落ち着いた矢先の貝毒という新たな問題に、水産業者も頭を抱えています。

(ヤマキイチ商店 君ヶ洞剛一 専務)
「うちの主力商品は“泳ぐホタテ”(殻付きホタテ)というものを発送してるわけですけど、これに代わるものはないわけですから、そういう意味では、影響は大きいでしょうけどね。他の貝柱商品だったり、あとは生うにですかね、あと今が旬のホヤも提供できますからね、そういうところに着目してやっていきたいなと」

 魚の不漁も深刻な中で新たな試練に直面する岩手の水産業。この苦難を乗り越えようと、関係者の模索が続きます。