音楽で子どもたちを笑顔にしたいと、東日本大震災の直後に岩手県大船渡市で結成されたバンドが今も活動を続けています。
バンドの指導に当たる楽器修理業の男性の子どもたちを見守る眼差し、そして震災を機に抱いた思いとは…。

大船渡市立根町のプレハブで練習に励んでいるのは地元の人たちで作るビッグバンド「友結バンド」です。

現在、小学生から70代まで22人が在籍しています。

(葛西大志朗さん 指導の様子)
「1回目はサックスやります。2回目はトランペット誰か」
結成当時からバンドを指導する葛西大志朗さんです。
(葛西大志朗さん)
「うん、良かったね」

葛西さんは1954年生まれの70歳で、18歳のときにミュージシャンを夢見て上京します。

ところが23歳のときに家の事情でふるさとの大船渡市に戻ることになり以来、ずっと地元を拠点に演奏を行い仕事の合間に子どもたちの指導にあたってきました。