三浦さんは漁港の近くにあった元の資材小屋が東日本大震災の津波で流され今度は高台の自宅敷地に建て替えた小屋が山林火災で焼損し二重に被災しました。

今回の被害額は漁具と建物を合わせて2千万円近くになるとみられています。
(三浦秀悦さん)
「津波の時はね、いくらか流されたってもカゴとか分けてもらったけど。火災は何も残らないから。縛る綱もないわけだ。あの細い、1本も」

綾里地区は三浦さんをはじめ養殖ワカメで生計を立てている漁師が多く綾里漁協によりますと地区に56軒あったワカメ生産者のうち今回の山林火災で10軒が資材小屋などに被害がありました。
それでも生産者たちは避難指示が解除されると早々に話し合いを持ち今年のワカメ漁の方向性を確認しました。

(熊谷仁也組合長)
「みんなそれぞれ(刈り取り開始の)気持ちは持っていたが、スタートしてもいいんだろうかという迷いがあったのを払拭するというか、やるとみんなで決めた感じ」
熊谷仁也組合長自身も自宅を全焼しましたが、大切なワカメの収穫期を前に組合員の気持ちを一つにまとめました。