地方百貨店の苦境が報じられる一方、高島屋の営業利益が過去最高など都会の大手百貨店は増収増益決算で、一畑百貨店の錦織要社長は、地方での百貨店経営の難しさを指摘します。

一畑百貨店・錦織要社長
「都会の百貨店ですとやっぱりインバウンド利用とかですね、でかなりの売り上げが、パーセントの中で占めてると。」

そして
「百貨店に求められて来たのは非日常性だったが、スーパーなどとの競争の中で
その分、日常利用してもらうことが難しくなった」と総括しました。

夕方になると店内の一部で片付けも始まり、午後6時半。
玄関前に錦織社長らが並び閉店を宣言しました。

一畑百貨店・錦織要社長
「一畑百貨店は閉店致しますが、皆様の思い出、心の中に残ることができるならば、我々としてはこれ以上ない喜びでございます。」

一畑百貨店・井上智弘専務
「一畑百貨店、閉店致します。長い間、有難うございました。」

集まった多くの客たちが見守る中、ゆっくりとシャッターが閉まり、一畑百貨店は創業から65年、JR松江駅前に移転してから25年の歴史に幕を閉じました。

跡地利用はまだ白紙ということですが、松江市の玄関口であることから、今後について市民の関心も高く、市や商工会議所などによる駅前エリアのデザインを考える動きも始まっています。