島根県がとうとうデパート空白県になってしまいました。
JR松江駅前のランドマークだった一畑(いちばた)百貨店。
14日夕方、65年の歴史に幕を閉じました。
閉店セレモニーでは集まった市民らの「有難う」の声が響きました。

14日、開店の午前10時を前に店の周りには多くの人々が集まり始めました。


「こちらにある前、殿町にありましたが。最後ですからね、懐かしいですから、買い物しておきたいと思います。」
「母親に連れて来て。特別感があるような日で何か買ってもらった記憶ですね。」

そして午前10時。店員の「大変お待たせいたしました。一畑百貨店開店でございます。」のいつもの声に送られ、店内にぽ億の買い物客が流れ込みました。

1958年10月、島根県庁に近い松江市殿町で創業した一畑百貨店。
1998年に現在地のJR松江駅前に移転しました。

お中元シーズンには顧客の家に出向いて商品を紹介するなど、時代の変化に合わせ売上げを伸ばし、ピークの2002年には108億円の売上高を記録しました。

しかし、大型ショッピングモールの出店やネット通販の台頭、コロナ禍の影響などで業績が悪化。
2023年3月期には松江店の売上高が43億円とピークの4割にまで落ち込みました。
有力テナントの誘致で集客力向上を図ろうと120社に出店を打診したものの、商圏の小ささなどを理由に難航。
今後の経営改善は見込めないと営業継続を断念しました。