完成からわずか1か月半で発生した落雷によるトラブルもあって、「なぎさの白い風車」が5基揃って24時間稼働できたのは、設置から1年後の2014年8月です。
しかし年間発電量は当初の計画の5分の1ほどの5200kwとなり、年間50~100万円ほどと見込んでいた“売電収入”は、わずか10万円ほどにとどまりました。

【新潟市環境政策課 小泉英康課長】
「風車の羽根が破損する事故があったので、それ以降は安全を考えて、強風の時には風車を停止する措置をとっていた」
新潟市によりますと、「なぎさの白い風車」に関しては毎年120万円の赤字が発生しているうえに予想以上に“錆び”も進み、大規模な修繕にはおよそ940万円が必要だとして2022年に稼働を停止。その後“撤去”を決めました。
対策は十分だったのか、発電量が計画の5分の1にとどまったことについてどうなのかなどは、たびたび市議会でも指摘されてきました。
【中山均 新潟市議 2022年3月】
「せっかく再生エネルギーを目指して建てて、老朽化したら撤去、では意味がないと思います」
【中山均 新潟市議 2022年3月】
「一言で言えば“失敗”と言わざるを得ないと思います」
【林龍太郎 新潟市議 2022年3月】
「今後このようなことがないよう十分な検討をお願いする」
新潟市がおよそ5000万円かけて設置した「白い風車」に描いた“役割”とは果たして何だったのでしょうか?