結審にあたって、151人の原告団の団長として9年10か月、裁判を闘ってきた思いの一端を述べさせていただきます。

 ノーモアミナマタ第2次訴訟を共に闘ってきた近畿訴訟の仲間128人が9月27日、全員勝訴の判決をもらいました。私はオンラインで「勝訴の旗」を画面で生で見て、自分の事のように嬉しさで胸がいっぱいになりました。
 何よりも嬉しく、確信を深めたことは「水銀で汚染された魚を多食して、手足のしびれなどの感覚障害があれば、水俣病である」ことが裁判所で認められた事です。

原告団長 皆川栄一さん(80)

 私は今、3回目の認定申請中ですが、 これまでの2回の認定結果は「魚を多食した」ことの証拠となる家族内に認定患者がいない、また症状では、「感覚障害及び視野狭窄」以外の症状が認められないことで2回とも棄却されてきました。
 また、この法廷では国の証人尋問に立った3人の医師が関川医師が作成した私の「共通診断書」への問題点を指摘して、私が水俣病であることを否定し続けました。
 3人の医師は「水俣病患者を診たこともない」「水俣病の研究もしたことがない」、医師でした。
 私は先の近畿訴訟判決が明確に判断した「水銀で汚染された魚を多食して、手足のしびれなどの感覚障害があれば水俣病である」、この判断によれば、私は水俣病として認められることへの確信をより深く持つことができました。
 被告が控訴しても、私はこの判決が今後もくつがえることなく、全被害者救済への道を進めると確信しています。