そして翌朝4時―

【朝日の写真を撮っていた登山客】「めったに出会えない朝の光景。この赤みはただごとじゃない。この染まり方は普通じゃない。きょうの赤は最高でしたね」
門内岳へ向かう登山道には、初夏の花たちがもう咲き始めていました。中にはここ飯豊にしか咲かない花も。

【スマホで花を撮っていた登山客】「イイデリンドウですね。小さいんですよ。『飯豊の星』って言うんですよ。形が星形だからかな。ファンも多いと思います。咲く頃には登山客がいっぱい来る」
雪の上を歩けるのもこの時期ならでは。長い尾根は山形との県境になっています。頼母木小屋から2時間、ようやく門内岳の山頂に着きました。登山道のずっと先に飯豊本山(2105m)が見えます。

この日は頼母木小屋と門内小屋で、ヘリによる荷上げが行われていました。小屋の補修資材や緊急時の食料などを、会のメンバーと胎内市の職員が6人がかりで運びます。
【胎内・北飯豊の会 矢沢和夫さん】「何とか荷物を上げることができました。色々な物を上げた…。大事なのはAED。何年か前に隣の小屋で心停止になった方がいたが、それでAEDで心臓が動いて、今は元気にされている」

遭難を防ぐ拠点にもなっている山小屋。胎内市が管理する頼母木と門内の小屋には、シーズン中は「胎内・北飯豊の会」のメンバーが交代で泊まり、小屋の管理と登山道整備をしています。
【胎内・北飯豊の会 佐藤喜代蔵さん】「みんなほとんどボランティアだと思ってやっている。みんな山が大好きだから。この素晴らしい景色を見てもらいたい。そして将来の子どもたちに残していきたい。できるところまで頑張ります」