全国的に問題となっている「空き家」。新潟県内の空き家の数は約14万6000戸に上るとされていて、その数は年々増え続けています。問題の解決に向けて、新潟県三条市では、その名も「特命空き家仕事人」が活躍しています。行政と連携した取り組みを取材しました。

三条市に誕生 空き家を活用した複合交流拠点

三条市に、市民の新たな交流拠点として2月にオープンした「ミー」です。

1階部分は地域交流の場として、チャレンジショップ機能やコワーキングスペースを備えていて、2・3階は、移住体験者のゲストハウスと地域おこし協力隊の住宅です。実はこの建物、およそ10年もの間利用されてなかった「空き家」だったんです。

空き家だったこの建物を生まれ変わらせたのが、その名も「特命空き家仕事人」の熊谷浩太さん(36歳)です。

全国的に問題となっている「空き家」。ここ三条市も例外ではありません。三条市には現在、放置された空き家はおよそ2000戸確認されています。
三条市の滝沢亮市長も、この問題を重く受け止めています。

【三条市 滝沢亮 市長】「三条市でも少子高齢化が進んでおりまして、このまま何もしないと、空き家の数はどんどんどんどん増えていく。専門の人にフットワーク軽くやってもらう必要があると思いまして、『特命空き家仕事人』を派遣してもらっています」

「特命空き家仕事人」とは

「特命空き家仕事人」は総務省の制度を利用し、空き家の活用事業を手掛ける役目を担います。
新潟県三条市では、外部から「空き家」対策のプロを登用して市内の空き家の活用促進を目指しています。
2022年4月に、その『特命空き家仕事人』として東京から三条市へやってきたのが熊谷浩太さんです。

【特命空き家仕事人 熊谷浩太さん】「これから地方がいかに盛り上がるかが、日本としても空き家問題とかいろんな面で可能性を感じていたので」

熊谷さんは、YouTubeやSNSを利用して、空き家に関する情報を発信しています。また、一級建築士と宅地建物取引主任者の資格があるため、「空き家」を活用したいと手を挙げた人に、より具体的で専門的なアドバイスができます。

さらに、どんな空き家があるのか、より広く知ってもらうため『空き家の清掃イベント』を企画するなど、これまでにない取り組みをしています。

【参加者は】「4年くらい、だいぶほこりがたまっていて大変です」