「前にも後ろにも優理さんがいた」後輩たちが見てきた背中
川村選手が「任せて大丈夫」と感じた若い選手たち。
その後輩たちもまた、川村選手の背中を見てきた。
同じボランチでプレーした下吉優衣選手は、川村選手の存在をこう表現する。
「前にも後ろにも優理さんがいて。走るところは本当にすごいなって思います」
ピッチの前にも、後ろにもいる。
それは、単に運動量が多いという意味だけではない。
味方が苦しい時に顔を出し、守備でも体を張る。
下吉選手にとって、川村選手は、いつも“チームのどこか”を支えている存在だった。
「すごい尊敬しています。自分は、優理さんみたいになりたいですし、自分の特徴はなくさずに、優理さんのプレーとかを見て、成長できればいいなって思います」
新潟市出身の白沢百合恵選手にとっても、川村選手は目標だった。
「優理さんのプレーが本当に基準であり目標なので、少しでも近づけるように頑張りたいです」
白沢選手は中学1年の冬、リハビリ中だった川村選手と出会ったという。
当時、白沢選手もリハビリをしていた。
「まだ私、中学1年生のアカデミーの選手だったんですけど、そういう選手にもすごい優しく、明るく声をかけて、たくさん話しかけてくれました」
川村選手は、引退を発表する時、白沢選手にこんな言葉をかけたという。
「自分らしくていいから、チームを引っ張っていってほしい。期待してるよ」
その言葉を受け、白沢選手はこう感じた。
「新潟の選手として、少しでもこのチームをプレーで引っ張っていけるように頑張りたいなと感じました」
自分が走って空けたスペースを、誰かが使うように。
川村選手が走り続けてきた場所には、次の選手たちが立ち始めている。
その背中は、後輩たちの中に確かに残っていた。










