では、その池内委員長はどう考えているのでしょうか…
【池内了委員長】「根本原因は、県の特に知事が、知事の思い通りというのか、考えている通りの運営をやっていただきたいと、総括委員会の運営をやっていただきたいという意見を強硬に言われたと

それに対して私としては、県民のための総括委員会という立場から言うとね、知事のおっしゃる通りにやるわけにはいかないと」

と池内委員長との間で意見が真っ向から対立しているのです。
池内了(いけうち・さとる)氏は宇宙物理学を専門とする名古屋大学の名誉教授で委員会の立ち上げ当初から検証総括委員会の委員長を務めています。

「3つの検証委員会をわざわざ立ち上げて進めるということはどこもやってないということでね、それならば私としてはね非常に画期的なことであると。日本の原発行政をね考える進めていく上で非常に重要なステップになるだろうということで引き受けた」

発端は21年1月に開かれた検証総括委員会でした。公開されている議事録からは池内委員長が様々な不満や意見を口にしたことが記されています。
「総括委員長として大きな不満も持っているのは、実は、最初のロードマップでは、1年おきくらいに総括委員会を開いて、各委員会から進捗状況を報告していただいて、フィードバックを受けていくと。そういうやり方が構想されていたわけですが、それが一切なかった」

さらにはこんな発言も…
【池内委員長】「再稼働の是非に関する参考意見を科学的な立場、合理的な立場から出したい」
これに対し、当時花角知事は…
【花角知事】「それは委員会の中で議論して、今議論始められたんでしょ?
委員長は自分はこういう風に考えているとおっしゃって…」

これらの発言を受けて21年6月、当時の県の防災局長が池内委員長の自宅を訪れ、意見の相違について5つの観点でとりまとめました。その一つが「タウンミーティングの開催」です。